WORKFLOW DESIGN LAB

導入ガイド

はじめてのAI導入ガイド
最初の1業務を自動化するまで

「AIがいいらしい」とは聞くけれど、自分の会社で何に使えるのか分からない。 そういう方に向けて書きました。ツールの使い方の説明ではありません。 どの作業をやめられるのか、そこにどうたどり着くかだけをお伝えします。

書いているのは、従業員100名を超える製造業を12年経営していた人間です。 人が足りない、あの人が休むと現場が止まる。その状態をずっと見てきた側から書いています。

1. うまくいかない会社の共通点

全部を一度に変えようとする

いきなり会社全体を自動化しようとすると、決めることが多すぎて止まります。 結局「今は忙しいから」と先送りになり、半年後も同じ状態のままです。

道具から入る

「どのAIを使えばいいですか」から始めると、高機能なものを入れて終わります。 大事なのは道具ではなく、どの作業をやめるかです。

詳しい人に丸投げする

社内の誰も中身を知らない仕組みは、作った人がいなくなった時点で止まります。 新しい属人化を生むだけです。

この3つを避けるだけで、成功率は大きく変わります。 小さく始めて、作業から考えて、中身が分かる形にする。これだけです。

2. AIに任せやすい作業、任せにくい作業

まず向き不向きを知っておくと、迷いません。

任せやすい

  • 毎日・毎週くり返している
  • 手順が決まっている
  • 文章や数字を扱う
  • 転記・入力・要約・下書き
  • 間違えても取り返しがつく

任せにくい

  • その場の判断が必要
  • 相手の感情に触れる
  • 責任の重い最終決定
  • 正解が人によって変わる
  • 間違えると取り返しがつかない

ポイントは「人が判断しなくていい部分だけを切り出す」ことです。 判断は人が持ったまま、手を動かす部分だけをAIに渡す。この形なら失敗しません。

よくある「任せやすい作業」の例

  • 届いたデータを別のところへ打ち直す
  • 見積書や報告書を、ひな形に沿って作る
  • 議事録をまとめ直す
  • 毎回おなじような文面のメールを書く
  • 名刺やリストを整理して、連絡すべき相手を選ぶ
  • SNSの投稿文を考えて書く

3. 何から手をつけるか

候補が複数あるときは、次の3つで比べてください。 時間を計っていなくても構いません。感覚で大丈夫です。

回数が多いか

週に何回もあるものほど効きます。月1回の作業を自動化しても、体感は変わりません。

決まった手順か

毎回やり方が違う作業は、後回しにしてください。

止まっても困らないか

最初の1つは、多少うまくいかなくても業務が止まらないものを選びます。

3つとも当てはまる作業が、最初の1つです。 経理や受注まわりの入力、報告書づくり、発信の文章づくりが選ばれることが多いです。

4. 進め方の4ステップ

  • STEP 1 作業を書き出す くり返している作業を、思いつくまま3つ。時間の計測は不要です。
  • STEP 2 1つだけ選ぶ 3章の基準で絞ります。全部やろうとしないでください。
  • STEP 3 小さく作って試す まず動くものを作り、1〜2週間使ってみます。合わなければ止めても構いません。
  • STEP 4 効果を見て広げる 手応えがあれば次の作業へ。この順番なら大きな失敗になりません。

最初から完成形を目指さないことが大切です。1つの作業が消えると、社内の空気が変わります。 「他にもできるのでは」と現場から声が出てくるようになります。そこからが本番です。

5. 補助金の考え方

AI導入や省力化への投資を後押しする制度があります。 制度は年度ごとに変わるため、最新の内容は公募要領でご確認ください。ここでは考え方だけを。

  • 補助金ありきで進めると、必要のないものまで導入してしまいます。まず何をやめるかが先です。
  • 原則として、交付が決まってから着手します。順番を間違えると対象外になることがあります。
  • 採択は保証されません。落ちても困らない範囲で計画してください。

なお、補助金の申請書類の作成は行政書士など有資格者の業務です。 当方では申請書類の作成は行いません。提携先をご紹介し、 申請は行政書士、AIの実装は当方という形で進めます。

6. 相談の前に、これだけ

完璧な資料は要りません。次の3つが口頭で言えれば、話が早く進みます。

  • くり返している作業の名前(3つまで)
  • それを誰がやっているか
  • それがなくなったら、その時間を何に使いたいか

3つ目が意外と大事です。作業を減らしただけで終わると、また別の作業で埋まります。 空いた時間の使い道を先に決めておくと、自動化が「経費削減」ではなく「攻めの投資」になります。

はじめてのAI導入ガイド

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  • うまくいかない会社の共通点
  • 任せやすい作業・任せにくい作業の一覧
  • 最初の1つを決めるワークシート
  • 補助金の考え方と、役割分担の注意点
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「うちの場合はどうなのか」と思われたら。

売り込みはしません。まず、どんな作業に時間がかかっているかを伺うところから始めます。